日本桜草の魅力 No-51 : 流れ星
日本桜草は、鉢の中でしか生きられない。
鉢植えは水を与えなければ、植物が枯れて途絶えてしまう。
来年に花を咲かすには、年中必要なときに鉢に水を与えなければならない。
すなわち鉢栽培は人手を介してのみ生き残れる。
当然のことだが、日本桜草はその典型である。
桜草は鉢栽培であるがゆえに、1000以上もあるという品種が、江戸時代から
ながきにわたって引き継がれて来たのだろう。
それでは山野に植えてはどうかと思うが、栽培条件が適した場所はそうざ
らに無い。桜草は生きていける環境が適していないと自然に消滅する。
野生の日本桜草にしても、自然に自生している箇所は皆無に等しい。
ゆえに桜草の現生地は、特別記念物として指定され、人手によって環境が
守られ生きている。
その上日本桜草は、古典園芸として育成され、品名によって価値付けされ
るので、無名の桜草は値打ちが失なわれる、品名(名前)があってはじめ
て継承価値がうまれる。ラベルが落ちたり、文字が消えて品種が分からな
いことはよくあること。
私も高齢になり、桜草の維持育成が難しくなった。日本桜草を絶やすこ
とはたやすいのだが、愛着が深くそれが出来ないのが「日本桜草」であ
り昨近の想いである。
本日の日本桜草は「流れ星」です。
流れ星は「浪華さくらそう会」の会長「山原氏」作出品種とある。
新種でしょうが、非常に魅力的な感じの花で まったく素晴しい。