日本桜草の魅力 : 神通力
桜草の「神通力」は、江戸末期に作出された品種と言われています。
今日まで永い間、作り続けられてきたのは、この花にはそれだけの魅力
があり、飽きられることがなかったからでしょう。
花びらを見ても、かすかにかがり弁でつかみ咲となり、花の色は内側が
純白で、裏はさえた紅色、まことに見栄えがいいしすっきりしています。
でも花名が神通力とはし少しそぐわないと思うのですが、江戸時代は能、
謡曲等の題名を桜草に取り入れ、花名として命名しているので気にする
ことはないのでしょう。
神通力によく似た花名に「妙智力」があります、花柄も色合いも全く
よく似ており、これも江戸末期の作出とされています。
★ 妙智力です:神通力を見分けがつきません
参考
(1)神通力とは「不可能と思われる事を、なしとげる特殊な能力」
という意味で、仏様や菩薩様が超人的な能力を持つと言われる。
(2)妙智力とは、観音さまの妙なる智の力で、神通力や偉尽力
となって一切衆生を悩み苦しみから救ってくださるといわれる。