薄紫は、ほんにやさしい:「夜半の月」
桜草の花名は、登録して承認されれば何でもありの
ようですが、この、夜半の月(よわのつき)はイメ
ージとして同調できる、やさしいソフトな花模様な
のです。
夜半の月とは、夜中に出る月のことで、会話で使う
ことはまずありませんが、俳句など、詩的な情景を
詠う言葉としてまだ使えるのではないでしょうか。
そこでさっそく調べてみました。
1:小倉百人一首 紫式部
めぐりあひて 見しやそれとも わかぬまに
雲がくれにし 夜半の月かな
2:荒城の月
1. 春高楼の花の宴 巡る盃影さして
千代の松が枝分け出でし 昔の光今いづこ
2. 秋陣営の霜の色 鳴きゆく雁の数見せて
植うる剣に照り沿ひし 昔の光今いづこ
3. 今荒城の夜半の月 変はらぬ光誰がためぞ
垣に残るはただ葛 松に歌ふはただ嵐
4. 天上影は変はらねど 栄枯は移る世の姿
映さむとてか今も尚 ああ荒城の夜半の月
、 土井晩翠作詞・瀧廉太郎作曲
因みに、荒城の月に関しては
土井晩翠が詞を構想したとされる仙台市の青葉城址、
同じく福島県会津若松市の鶴ヶ城址、
リンゴ狩の際に立ち寄った岩手県二戸市の九戸城址、
瀧廉太郎が曲を構想したとされる大分県竹田市の岡城址、
同じく富山県富山市富山城
のようで、そこにはそれぞれ歌碑が設置されているそうです。
(この項、Web引用)