名刹の旅 no12 : 宮島「厳島神社」
◆ フェリー船上からの厳島神社
◆ フェリー下車厳島神社への道中から見る鳥居
我が家から広島の宮島まではかなりの距離がある。まず車で、近畿道の阪南IC
から中国高速道を走り大野インターで降りる。そして宮島口の駐車場で車を預
けフェリーに乗る。
宮島は、古代から島そのものが神として崇められ信仰されてきたと聞く、その
中心の山が弥山で標高535Mあるという。かなり険しい山で山頂付近(獅子岩
展望台)までロープウエーが開設されている。
フェリーが対岸に近づくにつれて、大鳥居をとおして厳島神社の全望がはっき
りと見えてくる。海上に立つ大鳥居は高さ16mで日本三大鳥居の1つだという。
いよいよ厳島神社の拝観である。
嚴島神社は、海を敷地としていることから潮が満ちてくると、あたかも海に浮
かんでいるように見える、だが今は干潮で大鳥居まで海底が露出している。
廻廊(275m)で結ばれた社殿は、床板の間に目透しという隙間があり、高潮
の時に下から押しあがってくる海水の圧力を弱め、海水や雨水を海へ流す役目
を果たしていると解説される。朱塗りの柱がずらりとならぶ景観は見事に尽き
るし別世界へ来た感じだ。
◆ 厳島神社への入口
◆ すべての建物か回廊により連なる
◆ 見事なまで美しい朱の回廊
◆ 本殿から見る大鳥居
★ 干潮で大鳥居まで干上がる
◆ 干上がった海底路面はかなり固く、靴を汚すことはない。
丁度、今は潮が引き海底を歩いて大鳥居まで行ける、大鳥居の主柱は樹齢500
~600年のクスノキの自然木で作られいるそうだが、その巨大さに目をみはる。
記念写真でも人がなんと小さく見えることか。
さらに能舞台から大願寺にお参りするが、能舞台は国内でも唯一の海に浮かぶ
能舞台で、海の上に建てられているため、台風・高潮の影響・被害をもろに受
ける、そのたびに大規模な修復を行なっているとのこと。
大願寺は明治の神仏分離令までは、嚴島神社の普請奉行として寺院の修理・造営
を一手に担い、千畳閣、五重塔、多宝塔などから形成される厳島伽藍の中心をな
していた。本堂奥の書院は、第二次長州戦争の際、勝海舟と長州藩を代表する藩
士らが講和会議をした場所だと説明される。
◆ 重文の能舞台
◆ 大願寺は明治の神仏分離令までは厳島伽藍を総べて
統括していた
◆ 紅葉谷公園の紅葉を楽しみにしていたが、季節に少し遅く
一面落ち葉となっていた。 唯一この紅葉で満足。
紅葉谷公園を登るとロープウエーの紅葉谷駅がある。もうここまで来たら
頂上まで登らねば宮島まで来た甲斐が無いというもの。
ロープウエーは、誰でも弥山登山が楽しめるようにと和34年(1959年)建設
されたという。そのロープイエーからゴンドラに乗り換えて終点まで登る。
その途中の空から見る瀬戸内海の絶景や、原始林の風景は唯々素晴らしい。
おしむらくは原始林の所々の松の木が、松クイ虫の犯されて少し痛々しい
景観でもあった。
中間駅の榧谷駅から終点駅の獅子岩駅まで、大きなゴンドラに乗り換える。
降りると展望台があるが、まだ山頂では無い、山頂まではまだ歩いて30
分はかかるらしい。
そこまで行くにはもう気力も無いので、この展望台で満足しよう、でもこ
こから見る瀬戸内海に点在する島々の美しさは見事につきた。
◆ 終点駅の獅子岩展望台・前方の山が山頂で歩いて30分かかるらしい
◆ 終点駅の獅子岩展望台からの瀬戸内海展望