日本桜草の魅力:「名刹」旅の記録

庭に咲く花。中でも日本桜草の容姿に
ついて、画像を見ながら観賞していき
たいと思います。

さらに名刹めぐり、旅の記録をとりま
とめてみたいと思います。

日本桜草の魅力 : 月下霧氷


夏バテで気力なく何することも億劫。


随分と長い間ブログに携わる気が起こらずに過ごしたように思う。
皆様のブログも十分に拝見できず申し訳のないことでした。

文語調が好きな友達から暑中見舞がきました。


その文面に、


筑前博多の聖福寺住持(1750~)仙涯義梵禅師 曰(ノタマ)ハク
「老人ヨ動キ回レ而シテ書ヲ読メ且ツ書ケ」


コノ訓エヲバ実践センカ 其ハ将ニ体力維持
延(セ)イテハ耄碌(オイボレ)防止ニ 効絶大ナラン・・・・・


と書いてあり、この友のハッパに反応してか、私も少し気力を
取り戻しつつあるようです





霧氷(むひょう)は着氷現象の一種で、氷点下の環境で樹木に付着し
て発達するとされています。


夜、月の光で見る霧氷はなんと素晴しいことでしょう。


桜草の月下霧氷は、かがり弁、薄紫白ぼかしの花柄で、ごく最近に作出さ
れた品種です。この桜草の容姿を見るとき、よくぞこんな冷ややかで爽や
かな色合いになったものと感動を覚えます。



作出者を調べると「アルム」とあります。アルムは北海道の札幌市にある山野草
                                        専門店だそうです。

                                                   

 

名刹の旅 no49 : 鞍馬寺


       ★ 本殿(金堂)


牛若丸は7歳の頃に鞍馬寺に入山し、昼間は仏道修行、夜は僧正ガ谷で
天狗に兵法を授けられ、16歳の頃鞍馬寺を出て奥州平泉に下ったと言
われています。


この伝説の多い悲劇の勇者「牛若丸」を訪ねて、鞍馬山に一度は登って
みたいと思っていました。その思いが叶ったのは二十数年前であります。


鞍馬寺は、京都府京都市左京区鞍馬本町にある寺で、そこへ行くには、
叡山電車の出待柳駅から乗り、終点「鞍馬駅」で降ります。
そこから少し歩くと、素晴らしく立派な鞍馬寺の「仁王門」に到着し、
周囲は全く自然豊かな深山風景となります。


ここから金堂まではかなり距離が有り、登り坂となりますが、楽なコー
スとしてケーブルカーで山門駅から多宝塔駅まで上り、あとは500M
程を歩いて金堂に達します。


 

          ★ 仁王門

 ★ 山門駅から多宝塔駅まではケーブルカーで

   ★ 多宝塔:ケーブルカーの終点は多宝塔駅

      ★ 金堂への参道


当寺は、鑑真和上の高弟である鑑禎(がんてい)上人が、宝亀元年(770年)
にこの地に草庵を造り、毘沙門天を安置したのが、鞍馬寺の創始であると
伝えられています。
伝説として奈良時代末期の宝亀元年(770)に、鑑禎上人は、正月4日
寅の夜に、夢で白馬に乗り鞍馬山に登山しているときに、鬼女に襲われた
ところを毘沙門天に助けられ、毘沙門天を祀る草庵を結んだとあります。


したがって本尊は毘沙門天で、寺では「尊天」と称しています、「尊天」
とは毘沙門天王、千手観世音菩薩、護法魔王尊の三身一体の本尊であると
言います。


     ★ 参道途中からの展望


まず金堂に参拝し、険しい奥の院参道に入りますと、ほどなく「息つぎの水」
と名付けられた場所があります。牛若丸が、天狗に兵法を習うために深夜
独りで奥の院道を急ぎ、途中で息つぎのために湧水を飲んだ場所とされてい
ます。


更に進むと「木の根道」といって、大木の根っこが路上に這いつくばり、
それは見事な象徴的な模様を描いています。これはこの辺り一帯の砂岩
が硬化したために根が地下に伸びることが出来なかったためで、牛若丸
もこの「木の根道」で兵法修行をしたと伝えられています。 


        ★ 木の根道

      ★ 背比べの石


いよいよこの先は牛若丸が天狗に剣術を習ったという伝説の場所「僧正ガ谷」
です。そこには「義経堂」があり、奥州で非業の死を遂げた義経の魂が、
懐かしい鞍馬山に戻り 安らかに鎮まっていると伝えられ、遮那王尊として
祀られています。


  

         ★ 義経堂

   

        ★ 奥の院魔王殿 


ここを通りすぎると奥の院(魔王殿)に至ります。「奥の院魔王殿」で
小休止をとり、あとは下り坂の山道です、約15分ほどて「西門」に着き、
ここで鞍馬山の山越えは終わります。


     ★ 奥の院から下り坂の古木


鞍馬山の山越えからすぐに貴船神社の風景となります。貴船についたら、
なんといっても貴船川の川床料理です。せせらぎの音を聞きなら料理は
なんと美味しいことでしょう。


      ★ 貴船迅社の裏手

       ★ 貴船神社の鳥居

  

     ★ 貴船街道 この横から貴船川に入る

★ 貴船川の上に川床座敷が設けられていて、そこで憩いの食事
  となる


所在地: 京都府京都市左京区鞍馬本町1074


山号 : 鞍馬山


宗派 : 鞍馬弘教


寺格 : 総本山


本尊 : 尊天(毘沙門天王・千手観世音菩薩・護法魔王尊)


創建年: 伝・宝亀元年(770年)


開基 : 伝・鑑禎



日本桜草の魅力 : 濡燕

             ★ 濡燕

        ★ 朝日潟 (濡燕と全く良く似ている)


濡燕は、古くは俳句の「春の季語」に入っていたようで、語呂がいいから
かなり使われていた言葉なのでしょう。


は「燕が来る家は長者になる」という諺があり、田舎では農家で大事に
保護されてきました。


私の生家でも、毎年 燕が土間に巣作りをするので、天井の桟に板を張り
巣が落ちないよう保護したうえ、玄関戸の上部一ヶ所を切り取って、燕の
出入りを自由にさせていました。


燕は、春に来鳥して、一回に5個ほど卵を産み、その雛が巣立ってから更
に、また2回目の卵を生む。それを育てあげると南の空へと
帰って行きます。


燕が飛んでいる姿はまことに美しい。私は 「濡燕」とは、滝の飛沫を浴び
ながら飛び交う燕をイメージします。


日本桜草の「濡燕」は江戸末期に作出されたと言うから、かなり長期にわ
たり作られてきた品種です。


花色は、表は桃色ぼかし、裏は桃色、桜弁平受け咲きで、中心に紅の目が
あます。この「濡燕」と全くよく似た品種に「朝日潟」があります。


比較すると、その違いは 桜弁と、末広桜弁のちょっとした違いのようで
すが、これ双方共に「さくらそう会」で登録認定されています。
私は同じ品種と思うのですが、なにしろ両方共、古い品種なので修正がき
かないのでしょう・・か。